チェコビールとの出会い③
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列車から降りた町は、まさにヨーロッパという雰囲気で
どこか中世ヨーロッパをそのまま残した感じをうける町並みであった。
町の中心にあるプラハ城。
それに向かう道は、でこぼこな、整備されていない石畳。
まだどことなく近代化されていない町並みは
ヨーロッパの歴史を感じる事が出来きた。
『きっとこの町の歴史のどこかで、私は美味いビールに
出会う事が出来るはずだ。』
そう直感的に思ったと山元は言っている。
ホテルにチェックインし、夜の明かりがともり始めるのを待って
Pivo(ビール)レストランへと向かった。
薄暗くなったプラハの町を二日酔、三日酔いの頭で
一件のPivo Restaurant を見つけて
さっそくビールを注文する。
「Can I have a beer?]
しかし、なんとなく周りを見渡してみると
本当にアジア人が少ない。
というか山元がそのレストランでは唯一の日本人というか
アジア人であった。
そんなことを考えているうちに
顔の半分程のパイントが目の前におかれた。
琥珀色の透き通ったビールの上に
きめ細やかな泡が載っているようなビールであった。
二日酔でどこまでビールの味がわかるか不安であったが、
見た目にも違ったビールは容易に口に運ぶ事ができた。
きめ細やかな泡は、唇に触れても消えずに
やわらかな泡の弾力を感じる事ができた。
まるで泡とキスをしている感覚。
更に、そのマシュマロのような泡が開けてくると
今度は今までかいだ事の無い
ホップの香りが鼻を包み始めた。
最後に琥珀色のビールが口の中に流れ込んでくる。
「うまい・・・」
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